ことぶき猫玉日記

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help リーダーに追加 RSS ゲイへの目覚めを描いた青春小説「潮騒の少年」。

<<   作成日時 : 2008/12/03 23:24   >>

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友人に貰ったまま、積ん読状態だったジョン・フォックス「潮騒の少年」
年末になってくると何故か気忙しい癖に本が読みたくなる病が出て、
完読。
やっと読めたよ、と言う感じ。
読むぞ、と決めると、読み終わるのは早いのだが、
元来、本に関しては気が多くて、ついつい、
他の本を読み始めてしまったりして、
未だ導入部だけ読んで積み上げてる(これを積ん読と言うらしい)本が
山の様に…
たまにそう言う本の棚を見返すと「お、これ買ってたのか」と言う
本が続々出てくる始末。
高校生の頃は、一冊の本をそれはそれは大事に読んでいたもんだが、
本に対する自分の情熱が、消費社会と共に薄れてきつつあるのが
実に恨めしい。

余談だが、テレビでのこれでもかと言うほどの、不況への煽り。
何に関してもそうだが、報道番組は感情を交えずに
冷静に事実を伝える術を知らんだろうか。
ガソリン代が跳ね上がる、とか言っといて、
現状はどうだと言いたいよ、ホントに(怒)
SONYの大々的な人員削減を、国家の一大事みたいに…
矢沢○吉が「世界のSONY」なんたらとのたまっているCMについては
スルーなんだな、これが。
(自粛しないのか、CM。明らかに違和感あるぞ、あのCM)

思えば、お金のない(自分で収入を得られず、親からのお小遣いのみが
収入だったあの頃)学生時代は、漫画より長い時間楽しめる、
と言う、実に経済的な理由もあって、漫画読みから小説読みに
シフトした時期があった。
本は、手元だけで、光熱費も使わず楽しめる、
(夜には電気つけないと読めないが)
究極のエコ娯楽の一つだと思う。
身一つでこなせるので、人の都合にも左右されないし。
今、読書をせずして何をする、と思うくらいだ。

ジョン・フォックス「潮騒の少年」は、10代のアメリカン少年が
(時代はロバート・ケネディ暗殺事件が起こる時代)
「何故か自慰の時の相手は男の子なんだよね〜」と、
何となく人は違う違和感に気付きだした、
正に多感な時期を描いた青春小説だ。
ゲイがちっともメジャーではなく、誰に相談したらいいのか、
こう言う事は黙ってGFを作っておいた方がいいのか、
漠然としながらも「違う」事に自覚を持ち始めたビリー少年の、
ゲイへの目覚めの物語でもあるのだが、
これは万人に通ずる、性への目覚めのお話でもある。

画像


同時に、男の子が好きな男の子は、同性のこう言う所に
発情するんだな、と言う具体的なものを教えてくれるお話でもある。

アルと言う、その気ありの大学生と知り合う事で、
ビリーはゲイとしての初体験へと、自然に導かれていく。
出会いありきなんだな、やっぱり。
十代の頃は、誰しも同性愛的な要素を色濃く持っていると思う。
自分の実体験を振り返ってみても。
その時に、出会う相手によって、そっちの道へ行くか、行かないか、
物凄い二者択一が、後から考えると提示されているんだなぁ。
踏み越えるか踏み越えないか、それはその瞬間に相手が存在した場合、
行ってしまう可能性を誰しも秘めている気がする。

ビリーとアルの物語は、この本で大部分語られ、
ビリーにはアナル・セックスをさせるのに自分は使わせないアルとの間で
この後修羅場が訪れるんだろうな、と言う事は容易に想像できるが、
それよりも、ビリーがとっても気に入っている、同じ水泳部の
ビリーが言う所の「セクシーないい男たち」のエヴァンとゲヴィンの
兄弟がとっても魅力的なんだよねぇ。
物語の終盤で、ケヴィンをかばってエヴァンが死んだ、って事だけ、
解るんだけども、ここを書いてくれよ〜、と思わずにいられない。
この兄弟は、人が何を言おうと自分たちは自分たちを貫いている、
とってもラブリーな兄弟(双子なのか?)。
相棒をかばって命を落とすことが出来る二人の絆を、
もっと読んでみたかった…
主物語よりこっちで萌えた。


潮騒の少年 (新潮文庫)
新潮社
ジョン フォックス

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